もってけ!ずしおうまる

モンハンが大好きな、へっぽこ大剣ハンターZushiの狩猟記録。他ゲー、アニメ、音楽、仕事の愚痴。持続性のない記事が多めです。

天穂のサクナヒメをプレイしてみて正直な感想

ども!
ずしおうまるです。
みなさんは、最近ツイッターで話題になっているマイナーゲーム…
天穂のサクナヒメというゲームをご存知でしょうか。
2020年11月12日にPS4、PC、ニンテンドースイッチで発売されたばかりのゲームなのですが、
ガチの米作りゲーということで話題になり、
一定の層から謎の人気を呼び、いまじわじわと売れてきているゲームです。
パッケージ版は現在、売り切れ続出で、
「令和の米騒動」なんて言われています。
そんな米作りゲーをプレイしたうえで、天穂のサクナヒメの正直な感想を書いてみました、
ちなみにわたしはニンテンドースイッチ版を購入しました。









【おおまかなあらすじ】
主人公 サクナヒメは武神の父と豊穣の神の母をもつ、優秀な神。
しかし、根っからの怠け者で、偉大な父と母が残した遺産を食い潰しながら、
神界でぐうたらな生活を送っていました。
そんなある日、サクヤヒメは神界に迷い込んだ人間たちを都に侵入させるという失態を犯したあげく、
主神カムヒツキに奉納するはずであった米や酒を全てダメにしてしまいます。
罰としてサクナ姫は、鬼が巣食うヒノエ島…通称鬼島を調査するように命じられました。
サクナ姫の自給自足生活がいま…はじまる!








【どんなゲーム?】
基本的には横スクロール型のアクションゲームです。
左右にキャラクターを動かしながら、現れた敵を倒しつつゴールに向かっていくシンプルなゲームです。
昔懐かしいマリオ、朧村正、オーディンスフィア レイヴスラシル に近い感じ。
ただ、それらと少し違うのは、横スクロールアクションゲームの合間に、米作りがあったり、
敵が落とした食材を集めて(食材は腐ったりする)料理を作りお腹を満たしたり、
石のオブジェクトからとれる鉱石で農具を作ったり、
人間からの頼まれごとを神として解決してあげたり…と、
横スクロールアクションゲームでありながら、スローライフ系のゲームに近い要素もあります。






【米は力だ!】
このゲームがガチの米作りゲーといわれる所以はその成長システムにあります。
主人公サクナヒメは武神でありつつ豊穣神でもあります。
より良い米を作れば作るほど強くなる…
つまり言い方を変えれば、稲を育ててより良い米を収穫しないと強くなれないのです。
そしてこの米作りが実に本格的です。
春から夏にかけて、
畑を耕し石ころを取り除き、厠からとった糞尿で肥料を作り、育てた苗を植え、水を入れ、雑草を抜いて手入れをしてやりつつ、
様子を見て水を抜いて土を乾かし、再び田んぼに水を入れる。
秋になり、収穫したら、稲を天日干しで乾かして、脱穀し、籾摺りをしたら、新米の完成。

新米の出来によってサクナヒメの成長具合が変化していきます。
この一連の流れが実に丁寧で、米作りの手間が程よく描かれています。
とれた新米は人間たちと一緒においしく食します。
ただし、米が不作だと、米だけで冬を越すのは難しいため、狩りに出て食材を調達することも並行してやっていく感じです。
そうして、また春になったら田植えをするのです。






【面白いのか?】
個人的には好きです。面白いと感じました。
ただ、SNSでも軒並み評判は高いですがそれだけを鵜呑みにしてはいけないかなぁ…と。
妙にリアルな田植え作業と、米を作り強くなるというシュールさがウケていることと、
現在パッケージ版が品薄状態とのことで、そのことが話題性に火をつけている感があります。
口コミで広まり、少し過大評価気味になっているかな…?
実際、肝心のゲーム性の部分だけ切り取ると、
人を選ぶゲームだと思います。
決して万人ウケするようなゲームではなく、
どちらかというとマイナーゲームの部類に入ると思います。
そもそも敵を倒すことで強くなったりするRPGだとか、
自分自身のプレイスキルをあげてうまくなっていくアクションゲームとはまったく毛色が違うゲーム
です。
米作りをしないと強くなれない…という時点で、合わない人はまったく合わないと思います。
逆に、コツコツと作物を育てたり、成長する過程が好きだったり、過ぎていく日々や季節を楽しみたい、という、スローライフのようなゲームが好きな人はかなりハマるゲームだと思います。
ゲームを始めた瞬間、めっちゃおもしろい!と感じるようなゲームではなく、
神も人も米も、日々、少しずつ成長していく喜びを噛みしめる…いわゆるスルメゲーの部類に入るゲームだと思います。








【良かった点】
まだ序盤を遊んだところなので、参考になるかはわかりませんが、個人的に面白いな、良かったなと思った部分を書いていきます。




・お米や食べ物に感謝したくなる
自分の知らない世界、知らないジャンルを知ると心踊るもので、
米作りの行程をゲームの中で自然と知ることができる…まさに新感覚のゲームだと思いました。
最初はこんな面倒なことをやるの?と思いましたが、徐々に収穫の時期が楽しみになってきます。
毎日、稲と畑の状態をチェックしつつ、肥料をまいて、草むしりをして…
序盤はとくに食料が充実していないので、お米のありがたみが身にしみます。
生きとし生けるものに感謝をしながら腹を満たす。
まさに米ゲーですね。







・狩りが楽しい
米だけではとてもじゃないですがお腹いっぱいにはならないので、狩りもします。
狩りは前述のほうでも話した横スクロールアクションゲームです。
ウサギやイノシシを狩って肉を集めたり、
木材や石材をあつめて農具を作ります。
アクションの難易度自体はそれほど難しくはないとおもいますが、あまりアクションゲームが好きではなかったり、慣れていない人にはやや歯ごたえのある難易度かもしれません。
ただ、難易度はメニュー画面の設定からいつでも変更できますし、
標準or低 から選べるので、アクションが苦手な方も安心して遊べます。
ちなみに、とれた食材は仲間の人間にもっていくと料理してくれて、夕飯におかずとして並びます。
みんなで囲炉裏を囲んで同じ釜の飯を食う瞬間は、たまりません。








・キャラクターが可愛い
サクナヒメを始めとする、人間たちのキャラクターが愛らしいです。
サクナヒメはワガママで泣き虫で子どもっぽいですが、ぶつくさと文句を言いながらも、
人間たちのために狩りにでたり、米作りをしたり…人の子の為に、神として働き成長していきます。
サクナヒメを支える人間たちも、料理を作ってくれたり、田植えの指導をしたり、農具や織物を作ってくれたり…と徐々にサクナヒメに力を貸してくれるようになります。
人と神の持ちつ持たれつの関係性が良い雰囲気をだしています。
後半もっともっと仲良くなって、ヒノエ島でみんなで豊かに生活しつつ、
やがて鬼がヒノエ島に巣食う理由を突き止められるのかな…?
今から楽しみです。






・味わい深い世界観
ガチの米作りゲーなので当然といえば当然ですが、世界観は和風テイストです。
でも、神と人の子が鬼の巣食う無人島で米作りしながら共同生活!なんて、斬新な世界観ですよね。
神への信仰についての考え方も人それぞれ違っておもしろい。
みんなで夕食を囲んだときに、
ヒノエ島に来る以前は、肉を食べないという宗教を信仰をしていた男が、動物の肉を食べることをためらうのです。
でも、自分より小さな子どもに「肉を食べないなんて理由を作るのは人間だけさ」と諭されるシーンが印象深かったです。
人間以外の生物は自分が生きるためならば、迷わず食べる。
何らかしらの理由をつけて食べない…というのは人間だけ。

でも逆に言えば、それは人間が理性的であることの裏返しであり、だから神さまは動物の上に人間を作った…とも考えられる。
なるほど…と思いましたね。
こういった独特の世界観も楽しい。
夕食時はこういう一風変わったやりとりも楽しめるのもポイントですね。
もちろん、会話スキップも可能です。







【悪い点】
まだまだ最序盤なので、参考になるかはわかりませんが、微妙だなと思った点をいくつかあげたいと思います。




・文字があまりにも小さすぎる
とにかく文字が小さい!w
とても見にくいです…設定から大きくできないか試しましたが無理なようです。
ニンテンドースイッチの据え置きモードやPS4で遊んでいる方は、かなり気になるかもしれません。
わたしはあまりにも見にくくて、スイッチ版の携帯モードで遊んでいます。







・視点や操作性にやや難あり
特に田植え、ダッシュの時に違和感を感じました。
田植えのとき苗を綺麗にならべたいのですが、サクナ姫があらぬ方向を向いてしまったり、逆方向に植えてしまったり、とにかく植えづらい。
リアルさを追求して後ろに下がることしかできないのも相まって、微調整が難しくまっすぐ植えたいのに曲がってしまうこともしばしば。
一応、サクナヒメが成長すればマス目が表示されるようになり、このマス目を参考にして植えてね!という製作者側の意図は感じますが。
もしかするとサクナヒメの成長、もしくは自分が慣れればまっすぐ綺麗に植えられるようになるのかもしれませんが、序盤の時点では田植えが最難関かもw
視点変更や操作性の部分でやや難ありのように感じました。
ダッシュについてもLスティックを素早く二度押しでダッシュなのですが、とにかくダッシュしにくい。
スティック押し込みのほうがまだやりやすかったかも…。
そして残念なことに、やっぱりキーコーティングでは変更できないみたいです。
ただ、十字キー2回入力でもダッシュ可能なので、もしLスティックでキャラクターを動かしにくいと感じた場合は、十字キーで動かしたほうが遊びやすいかもしれません。
一番いいのはダッシュしないことかも…。







・作業ゲー感が強い
これについては、スローライフゲーやコツコツゲーにありがちなことではありますが、
最初は楽しいのですがルーチンがある程度決まってくると作業感が増していくのは至極当然とも言えます。
米が作れないと強くなれないゲームなので、米作りをサボって先へどんどん進むことはできません。
米を作り収穫を待ちながら、素材や食材や肥料あつめを並行していくことになるので、
必然的に同じステージを周回しなければなりません。
周回ゲーが好きな人は楽しめるかもしれませんが、同じことの繰り返しが苦手な人は微妙だと感じる可能性大です。
米作り以外はゲームとして特筆する部分はなく、
つまらない、退屈だと感じてしまう方もいるゲームだと思います。







【総評】
スローライフゲームや横スクロールアクションゲームが好きな人にはオススメできます。
米作りをすればするほど強くなるなんて、あまりにも新感覚で斬新なシステムですね。
ゲーム好きな方も新しいゲーム体験ということで遊んでみるのはいかがでしょうか。
ただし、万人が楽しめるようなゲームではないということを、口を酸っぱくして言っておきます。
米作りはハッキリ言って最初は新鮮味がありますが、時間がたつにつれだんだん面倒になる可能性が高いです。
購入前にきちんと下調べしてから買うことをオススメします。






と、色々書きましたが、わたしはこののんびりした雰囲気が好きです。
お米と命に感謝したくなる、人を撃ち倒すゲームよりはるかに教育にもよろしいゲームかもしれませんw
豊穣の神様。農家のおじいちゃんおばあちゃん。
いつも、おいしいお米をありがとう。