もってけ!ずしおうまる

モンハンが大好きな、へっぽこ大剣ハンターZushiの狩猟記録。他ゲー、アニメ、音楽、仕事の愚痴。持続性のない記事が多めです。

DQ10:同盟バトル シドーに挑んだ感想

ども!
ずしおうまるです。
さて、今回はドラクエ10で追加された同盟バトル…破界篇のボス!シドー戦の感想を書いていこうかなと思います。
軽く説明いたしますと、
ドラクエ10で同盟バトルという8人で挑む大型コンテンツがありまして、
今までも同盟バトルはダークドレアムとかエスタークに挑むことができました。
そして今回、満を持して同盟バトルに新ボスシドーが追加されました!
ただなんかこれ結構不評みたいです。
個人的には結構たのしかったんですけどね。
ではなぜシドーに不満が集まってしまったのか、これについて考えつつ、
個人的な感想を書いていこうと思います。

ネタバレもあるので、まだ挑んでいないよという方は、逃げてくださいね。








・10分間の時間制限という縛り
シドー戦でおそらく一番不評だった点は、
10分間という制限時間の中で戦わなければならないということです。
つまり、どんなに追い詰めても10分間のあいだに体力を削り切り討伐までもっていかなければ、またはじめからやりなおさなければならないのです。
同盟バトルはシドーに行き着くまでの道中にも敵がでるので、
(アトラス→バズス→ベリアルの順で倒さないとダメ。しかもけっこう強い)
だいたい合計で20分以上…初見さんがいてムービーを見る場合は30分近くは拘束されてしまいます。
もしもシドーに行き着いても、そこで敗北してしまえばPTは解散され、
またマッチングするところからスタートして、
道中のボスを倒さなければなりません。
10分制限さえなければ倒しきれたのに…と徒労感を感じる方が多くいらっしゃったようで、
時間制限を設けることで安易に難易度を上げるようなやり方はつまらない…という厳しい意見も見かけました。
ただ、個人的には、
うまくバランスをとったんじゃないかなと思いました。
簡単に倒せてしまえばつまらないと言われてしまうし、
難しすぎると難しくて勝てないと言われてしまうので、
時間制限という縛りをあたえることで、スリリングな戦闘になったと思います。
逆に、制限時間がなければ、よほど変なプレイヤーが混ざっていない限りは、
時間をかけさえすれば簡単に勝ててしまう難易度だったと思います。
時間制限で難易度調整するな!と言っても、
じゃあ、時間は無限にあるけれど、全滅必至で試行錯誤しないと勝てないような難易度だったら、それこそオートマは成り立たず、
ライト勢の不満は爆発したと思いますけど…。
時間制限にヘイトが集まっていますが、
個人的にはガチ勢にもライト勢にも、楽しめる良い難易度だったと思います。







・マッチングによる編成事故
これはオートマで遊ぶ以上仕方がないことですが、
火力と回復と中衛がそれぞれバランスよく編成されない…いわゆる編成事故が起きるときがあります。
たとえばレンジャー4枚だとか天地2枚とか、
あきらかに火力不足だったり、
スーパースターや盗賊など、あまり戦闘に特化していないような職が複数人混ざったり…と、PTを組んだ瞬間、アッこれやばいかも…と察してしまうこともあります。
もちろんPTを組んだ以上最後まで一緒に遊ぶのがマナーですが、
抜けたくなる気持ちもちょっとわかるかも…(もちろん抜けませんが)
そしてここでも、10分間の制限時間がボディーブローのように効いてきます。
編成事故で明らかに火力不足のPTの場合、10分間でシドーを倒しきるのは難しいでしょう。
つまり、勝てないだろうなあ…と悟りつつ道中含めて20分〜30分、無駄な時間を過ごすことになります。
わたしは編成事故すら楽しいと思いますが、
逆に時間の無駄だと感じる人も多くいると思います。
では、たとえば10分間の制限時間がなければどうでしょう。
火力不足のPTでも時間さえかければ、勝てる可能性が高いです。
だから、10分間の時間制限に不満を持つ人が多いのだと思います。

シドー戦の不満の多くは、
この編成事故+10分間制限が絶妙な徒労感を生み出してしまったことが原因だと思います…。







・ベホマにキレる。
ドラクエ2本編でもシドーがベホマを使うことは有名で、原作でも多くのプレイヤーを絶望の淵に叩き落とした破壊神様です。
ドラクエ10でもその破壊神ぷりは健在で、
体力を一定まで削り、かつ怒り状態のときはベホマを使います。
ただ、ドラクエ10のシドーさんは優しいのでベホマで体力が全快はしません。
それでも残り時間数分でベホマを使われたらほぼ終わりです。
しかし、怒り状態になったらすぐにロストアタックを入れて、怒りを解除すればベホマを防ぐことができます。
ベホマは原作ファンからしたら、おっ!とニヤリとする仕様ですが、
勝てないことが積み重なりすぎたのか、
原作を再現したベホマに対してすら不満が集まっています。
せっかくおいつめたのに、ベホマで回復させて無駄に勝てないように難易度をあげてる…と。
個人的には、編成事故や時間制限に不満をもつことは、まあ理解できますが、
ベホマは原作の仕様を再現しただけだから、なんにも悪くない。

と声を大にして言いたいです。
ロストアタックという打開方法もあるのに、
ロストアタックしなかった自分が悪いんじゃないの?
と思います。
味方がロストアタックしてくれない!
という声もよく聞きますが、それきちんと味方に説明してるんですかね。
「怒り状態中にベホマで回復します」
「ロストアタックお願いします」

くらい言わないと、初見さんもいたり攻略情報を見ない人もいるのだからわかりません。
そこまで説明してるのに、
味方がロストアタックをしなかったとしたら、そりゃ味方も悪いですけどね。
まさか味方にちゃんと説明もせずに、
ロストアタックもしないバカな味方とマッチングした!ベホマはクソ!
なんて言ってる人はいないと思いますけどね…まさか、ねえ?







・タゲさがり、壁ができない人とマッチングする
ドラクエ10の戦闘の基本にタゲ下がりというものがあります。
ドラクエ10のボスは特定の1人をターゲットにしたら、次の攻撃をあてたり、ターゲットが変わるまで追いかけつづける習性があります。
それを利用して、ターゲットにされた人は、後ろにさがり、ボスを引きつけます。
これがタゲ下がりと呼ばれるものです。
でも、ただ下がるだけではすぐに追いつかれて攻撃されてしまいますよね。
それを防ぐために、ターゲットにされた以外の人たちがボスの前に壁となって立ちふさがりながら攻撃することで、
一定時間、ボスに攻撃をあてつづける時間を稼ぐことができる
わけです。
これがいわゆる壁ですね。
このタゲ下がり、壁という知識がしっかりあるPTはシドー戦でも問題なく勝てると思います。
逆にタゲ下がりや壁の知識がなく、みんなバラバラで適当に動いていると、苦戦してしまう可能性が高いです。
ただ、これに関しては仕方ないと思います。
8人もいる以上だれがタゲなのかわかりにくいですし、壁やタゲ下がりが戦闘の基本と言われているわりに、これを最も学べる機会は、聖守護者や常闇といったハイエンドコンテンツくらいです。
フレンドやチムメンとふらっといくコインボス
や、オートマで戦う邪神なんかも、壁が〜タゲが〜なんてうるさく言わなくても勝ててしまうわけです。
つまり、ハイエンドに1度でも真剣に通ったことがある人はタゲだの壁だのを学ぶ機会はありますが、
ハイエンドに行かないライト勢は学ぶ機会なんてほとんどありません
(中にはコインボスに行って学ぶ場合もあるけどね)
つまるところ、これについてはもう仕方がないと思います。
初心者が気軽に挑戦したり、戦闘の基礎や練習ができるコンテンツがあれば、タゲ下がりや壁を学べるんですけどね…。
現状、そんなものないのです(魔塔はわりと学べるけど)
コインボスはアイテムを消費しなければならない時点で、初心者が気軽に…とはいかないし、
かといってハイエンドに行きたい人も限られています。
そんな状態では、タゲ下がりや壁を知らない、できない、わからない人がいても当然なんですよね。
まあ、わたしもエンドコンテンツをやる機会がないので、雰囲気で自分がタゲっぽかったら下がってますけど…。
だから、シドー戦でタゲ下がりが出来ない人がいた!と言ってもこれは仕方がないことなのです…。







・周回する旨味が皆無。
これにはわたしも同感です。
同盟バトルは1日1回戦えて、勝てば救済ポイントというふくびき券と交換できるポイントがもらえます。
でも、救済ポイントのためにわざわざ、編成事故もあるオートマで、10分間の時間制限もあり、もしも負けたら30分近く無駄になるシドー戦を何度もやりたいと思いますか?
こたえはNoです。
ほとんどの人は一番最初にもらえる報酬の衣装をもらった時点で、もうやらないと思います。
だって1日1回やる必要がないですもん。
たとえば、一定期間中、毎日シドーを倒すと1日1回アイテムがもらえるとか(メタペアとか身代わりとか)
アイテムと交換できる特別なポイントがもらえて、それを集めると家具やしぐさやドルボと交換できるとか(サブキャラもアイテムコンプしたい勢が発狂して暴れそうだけど)
ドラクエ2の勇者たちにちなんだ装備がもらえるとか(いなずまのけん とか)
いくらでもユーザーが喜びそうなことができたはずなんですよね。
でも、ドラクエ10の運営ってこういうところがケチくさいというか、しみったれてるというか…。
せっかくシドー実装でお祭り状態なのだから、ユーザーが喜ぶアイテムをばら撒けばいいのに…。
そりゃドラクエ10が始まった8年前は、ユーザーに対して塩対応でもある程度、人気は維持できたでしょうし、
クリア後に衣装1つ渡せば喜ばれたかもしれません。
でも、もうドラクエ10は右肩下がりなのだから新規参入も大事ですが、
既存のユーザーの心を掴んで、
引き止めることも大事だと思います。
ドルボやしぐさや装備がダメなら、
適当に身代わりとかメタペアとか黄金の花びらを配るくらいでもいいじゃないですか。
それすら無いって…。
今時スマホゲーだってもうちょっと色々とアイテムをばら撒きますよ。
実装するだけしてポイじゃなくて、実装したからには、プレイヤーが何度も周回したくなるようなオイシイ要素を取り入れてくれたら…もうちょっと楽しいのに。
本当にもったいないです。
たぶん、1日1回周回するのはわたしみたいに物好きくらいで、
クリアしたら行かない人がほとんどだと思いますよ。今回のシドーは。







・途中まではストーリーも良かったのに…
破界編は途中まではストーリーが良かったんですよね。
魔勇者アンルシアやマデサゴーラが再登場したところや、
クマリスが覚醒したところなんてすごく熱くて、ワクワクした
のに6話の手抜き感はなに…?って感じでしたよね。
え?もうシドーと戦えるの?みたいな。
まあ、6話に入ってすぐ戦えたほうが楽なんですけど、急に展開が駆け足気味になって、
しかも人間男たちがクマリスと主人公に全部ぶん投げで、はあ?という感じでした。
しかも、クマリスが命がけで身を呈して世界を救おうとしてるのに、
人間男たちはいそいそ逃げ出して、主人公もアッサリそれにつづくっていう…。
クマリスが仮死状態になったときも、主人公は心配するそぶりが一切ない。
もっと言えば、
シドー戦の直前「この戦いが終わったらジャイラ密林におまえと行きたい」と主人公はクマリスに言われたにもかかわらず、
結局、その夢は叶わず、クマリスはひとりで旅立つことになります。
クマリスが主人公を相棒と一方的に慕っていただけで、
そこには絆も友情もなかったと思うと悲しすぎません?

キャラも立っていたし、クマリスを好きだという人も多かったはずなのに、
なんか最後の扱いが雑すぎません?
これはちょっと残念でしたね。
ただ、クマリスは使えそうなキャラではあるので再登場する可能性はなくもないかな?とは思いますが…。







・オートマアレルギーが多い
基本的にオートマバトルが面白いゲーム=良ゲーだとわたしは思います。
たとえばモンハン、スプラトゥーン、最近だとゴーストオブツシマの無料アプデで追加されたオートマも大好評でしたね。
一方、ドラクエ10は未だにオートマに対して良いイメージがないようで、
オートマでマッチングした人たちに厳しい声をかける人が多くいます。
フレンドと組んだり、野良で声をかけあって〜というのがMMORPGの醍醐味だとは思いますが、
個人的には、誘いあう・声をかけあう、という煩わしい行程をすっ飛ばして、
オートマで楽しめるコンテンツがドラクエ10には少なすぎる
と思うのです。
だから、オートマ慣れしていない人たちがどう立ち回ったらいいかわからなかったり、
なんでこんなこともわからないの?と他人にイライラしたりということが多いのかな、と。
ある程度、他ゲーでオートマ慣れしている人たちは、変な人さえ来なければOKという人が多いと思います。
放置したり、妨害したりせず、戦ってさえくれれば良いよという人が多いでしょう。
個人的にはドラクエ10がいまいち盛り上がらない、流行らない理由として、
・オートマによるコンテンツの充実が不足している点
・オートマ慣れしてないプレイヤーが多い点

が挙げられるのかな…と。
もっと気軽にもっと簡単にオートマで遊べるコンテンツがあって、もっとオートマバトルを経験していたらシドー戦に、あそこまで不満が出なかったかもしれません。
今の時代、スマホゲームですらオートマで協力するなんて当たり前にある時代です。
ドラクエ10も固定PT、野良PTに加えて、
オートマでランダムにPTを組んで、気軽にどんどん挑めるようなコンテンツが充実すれば、
もう少し盛り上がる
と思います。
でも、たぶんこういったコンテンツの充実がないままドラクエ10は終わりそうな予感はしますけどね…。








・シドーについて個人的な感想。
時間制限、オートマによる編成事故、唐突なベホマなど、不満が多くあがっていましたが、
個人的にはかなり良かったと思います。
難しすぎず簡単すぎずというところでうまく落としこんでいたと思います。
おそらく時間制限無しだったら、
かなり弱くてアッサリ勝てていたと思います。
それはそれでおもんないと言われていたでしょうし、
勝てない!難しい!○回目で勝てた!という声があがっているくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
一応、わたしも実装2日目から毎日シドーに挑んでいますが、だいたい1〜5回以内には勝てています。
シドーに勝てない人はよっぽど運が悪いか…。
もしくは、言い方が悪いかもしれませんが、自分自身の立ち回りか装備や職業に問題がある可能性があるのかも…
他を見るより、まずは自分の動きや装備を見直すことが勝利の近道であることも、忘れてはいけませんね。
まあ、どちらにせよドラクエ10はすでにゴールに向かって進んでいるゲームなので、
プレイヤーのモチベーションももう下降しつつあります。
そのため、なにをやってもどこかで不満が上がるような状態にあると思います。
ある程度の批判はもう現状仕方がないでしょう。
そこでめげずに、
もっと新しいコンテンツを充実させたり、
今回のシドー戦にも、もっとプレイヤーに還元するようなアイテムを配ったりすれば、
盛り上がってついてきてくれるプレイヤーはいる
と思うので、
もうすこしだけ頑張ってほしいというのが個人的な見解でした。
今回の同盟バトル。とても楽しませてもらっています。
過疎るまでは1日1回遊ぶつもりでいるので、オートマのみなさん、よろしくね。





おわり。

ご報告


お久しぶりです。
ずしおうまるです(^^)





実は新しく別のブログのほうで記事を書いていたのですが、
色々な諸事情がありまして、
ふたたびこちらのほうで記事を書いていくことにしました。
それにあたり、以前書いていて挫折してしまったゲーム記事や、あまり読まれていない記事は一度下書きのほうに戻させていただきました。
もしまた読みたい〜とか、あの記事が気に入ってたんだけど…ということがありましたらコメントしていただければ再掲載します(無いと思うけどw)



そして新しく作ったブログのほうで書いていた記事も、随時こちらのほうに移していくかたちにしていこうと考えています。
というわけで、今後ともずしおうまるの趣味ブログ、もってけ!ずしおうまるをよろしくお願いいたします。

アサシンクリード ヴァルハラをクリアしてみての正直な感想

ども!
ずしおうまるです。
今回は2020年11月10日に発売かれたアサシンクリードヴァルハラを一通り遊んでみての感想を書いていこうと思います。
実際にプレイしていく中で感じた、よかった点悪かった点をいくつかピックアップしてみました。
今作はストーリーが本当におもしろくてついつい夢中で遊んでしまいましたが、
楽しみつつも、わりと辛口なことを言っているので不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いちプレイヤーの正直な意見として受け止めてくだされば幸いです。
ちなみに、わたし自身のアサクリプレイ歴は浅く、今作ヴァルハラを含むオープンワールドのオデッセイ、オリジンズの3作しか遊んでいません。
どうかにわかの戯言として、大目にみてやってくださいw
では以下より感想です。








【良かった点】
・ストーリーがおもしろい。
わたしはオデッセイ、オリジンズと、
いわゆるオープンワールドになってからのアサクリしか遊んでいない、にわかアサクリプレイヤーですが、
今作ヴァルハラのストーリー部分は、オデッセイやオリジンズより完成度は高いと思いました。
序盤の掴みの悪さには目を瞑るとして、
イングランド編に入ってからは、各地域の問題にエイヴォルが介入し、解決に導き同盟を組んでいくことになります。
その短編集のようなストーリーが実によくできていて、各地域のキャラクターたちも個性的でおもしろい。
時に重要な選択をまかされることもあるので、緊張感もあります。
最初こそ、新たな土地での新たな生活に心躍らせていたエイヴォルが、
徐々にイングランドで暗躍する古き結社と対峙し、
少しずつ変わっていく兄との関係に悩みながらも、
仲間たちのために奮闘していくストーリーはかなり熱いです。




・海戦の廃止は嬉しい
前作オデッセイは船での移動がかなり多く、海上で敵の船に絡まれて海戦開始…みたいなことが頻回にありました。
さらに前々作、オリジンズは海戦が頻回にあるというわけではなかったのですが、ストーリーの進行上の都合で強制的に海戦をさせられる場面もありました。
海戦が好きな人はいいですが、あまり好ましく思っていなかった人も多かったと思うので、個人的にはうれしかったです。
特に今作ヴァルハラは海移動ではなく、川移動になったので、
水上移動をしていく中で敵に絡まれるストレスはなくなりました。

これはホント良かったです。







・民間人が襲ってこない。
前作は隠密中などに発見されたり、殺しを民間人に見られると、
すぐに兵士のみならず、民間人まで武器を持って追いかけまわしてきました。
ホントに好戦的な戦闘民族が多く、
止むを得ず襲ってきた民間人を殺すこともありましたが、
今作は民間人が襲ってこないため、隠密行動が楽です(ほぼ隠密する必要性もないけど)
また、民間人を殺めてしまうとシンクロ解除になる点も、前作との大きな違いでしょうか。
個人的には襲いくる民間人がウザかったのでこの仕様変更は地味に嬉しかったです。








・拠点の発展がたのしい
今作ヴァルハラは、冒頭でエイヴォルたちはノルウェーからイングランドに移住してくることになります。
そしてイングランドで新たな拠点を築き、略奪をして集めた物資を使って、発展させていきます。
この少しずつ、発展していく感じがよかったですね。
なにより、ちゃんとエイヴォルに帰る場所があるのがよかった。
オリジンズのバエクやオデッセイのカサンドラ(アレクシオス)は、
帰る場所がなく(正確にはあるけれど使命の為に帰らない)仲間や協力者はいても、どこか孤独感がありました。
しかし、今作ヴァルハラには、きちんとエイヴォルの帰る場所があるんですよね。
そもそものエイヴォルたちの目的がイングランドで同盟を組んで、拠点を発展させ、ゆくゆくは兄のシグルドを王に…みたいな理由で移住して来ているので、
当然といえば当然ですが、
帰るたびにあたたかく迎えてくれる場所があるのは良かったです。








・サブクエストがたのしい
前作、前々作のオリジンズやオデッセイでは、
サブクエストの場所、人物、必要な物などを逐一丁寧に表示して、
クエストログも残してくれていました。
一方、今作のヴァルハラではクエストログはメインストーリのみで、サブクエストは一切残りません。
わかるのはクエストが発生する場所のみで、
そこからどういうふうに条件を満たせばクリアになるのかは、案内などが一切ないため、
人の話をよく聞いて、自分で工夫して考えてクリアしていくことになります。

細かく丁寧に案内してしまうと、ただマップに表示された場所に向かって、クリアするだけの作業になってしまうので、この要素は悪くない改変だと思います。
また、今作のサブクエストは、だいたいが依頼者の近くで解決する場合が多く、
〇〇という街に行って、〇〇を手に入れてくれ…みたいな長距離移動を強いられることもないです。
これはほんとに良い改変でした。
ただ、それに伴って不満点もありましたが…
それは後ほど解説します。






・ミニゲームが増えた
今作はなんといっても釣りが楽しかったです。
のんびり釣りを楽しみながら美しい景色に癒される…最高ですね。
釣りはあまり刺さらなかった人もいたかもしれませんが個人的には結構よかったです。
ほかにもフィールドや町でミニゲームみたいなものをやる機会が増えて、これも結構楽しかったです。
飛んでいく紙を追いかけて手に入れるとタトゥーの図柄が増えたり、
呪われた地を解放したり、
指定されたとおりに遺跡に浮かんだ柄を重ねて1つの絵にしたり…
と、
謎解きを意識させるようなミニゲームも多くて楽しかったです。
ただ、一部のミニゲームは微妙でした。
積み石はただただ苦痛ですし、
フィールドでバグのような場所を発見して、急にレイラ視点でマリオのようにブロック飛びをさせられたりするのも、興醒めでした。
ただ、色々な要素を詰めこみたかったという熱意はひしひしと感じました。
いつも以上にやることが多い!という点においては本当に素晴らしく、評価できる点だなと感じました。







【悪かった点】
・流血表現の規制
これは散々炎上していたのでもはや語る必要もないとは思いますが、軽く触れておきます。
アサシンクリードヴァルハラは発売前に、血しぶきが飛び散る迫力がある戦闘シーンを見せておいて、
いざ発売されたら、アジア版だけ流血表現や残酷なシーンの規制が入っていました。(事前にそのような発表はなかった)
実際、どのような規制かというと、
血しぶきがダクダク出るところがおとなしめになっていたり、
生首を豚に食わせるシーンがあるのですが、
生首が兜に変更されていて、兜を豚が貪り食うというシュールなシーンになっていたり…
とそういうことですね。
UBIソフト側の主張としては、
「CEROと協議した結果、当初の内容で日本で発売することは非常に難しく、全世界の発売と合わせるために、止むを得ず規制したんだもん」
というようなことでした。
しかし、この発表を受けてCERO側から、
「いや、そもそもUBIソフト側から一切の協議の連絡もきてないんですけど…」というコメントが発表される異例の事態に発展。
このことで、UBIソフト側が「どうせCERO通らんやろ…規制しとこ」と、独断で流血表現の規制をしていたことがバレてしまいました。
*これについてはすでにUBIソフト側が謝罪をし、12月中旬には流血表現をオンにできるパッチを配布予定
この問題でユーザーの不信感は最高潮になり、炎上に発展していきました。
ゲーム内容はそこまで悪くないのにケチがついてしまい、非常に残念な結果になってしまいました。
人によっては許しがたいと思いますし、わたし自身も、不誠実だなと感じました。

ただ、個人的には血しぶきなどの表現にそこまで興味はなかったので、
ひとまず謝ったし、パッチがくるならいいかなと思っています。





・バグ&エラー祭り
流血表現の規制以上に、ひどいと思ったのが、
とにかくバグとエラーが多すぎる点です。
しかもロードもやたらと長いために、エラーで強制終了するたびに、タイトル画面からクソ長いロードを挟み、またやりなおさなければなりません。
これが本当にストレス…。
もちろん、エラーが数回程度なら許容範囲なんですけども、
このゲームはエラーが二桁を越える…なんてザラにあります。
また、ゲームが進行不能になるようなバグも次々に発見されている状態です。
わたしもとあるストーリー進行中に、バグで進行不能になり、やりなおしました…。
*お面をかぶっていないと家に入れないクエストなのに、勝手にお面が外れてしまい、家に入れなくなりストーリーが進まないというバグ。
サブクエストも一緒に移動してるNPCが岩にハマって動けなくなって進行不能になったり、
NPCに話しかけてるのに会話がはじまらなかったり、バグのオンパレードです。
おそらく、そのうち、アップデートで改善されることとは思いますが、
この頻回に起きる強制終了やバグについて、テストプレイの時点で一切気付かなかった…なんてあり得るのかな?と疑ってしまうほどです。
エラーで落ちる・バグで再起動を強いられる…からの長いロードの連発でゲームをプレイする気を削がれてしまうので、
個人的には流血表現の規制以上に、こっちを早くどうにかしてほしい…
と感じてしまいました。






・カラスが空気
オリジンズでもオデッセイでも、相棒の鷲を飛ばすことで敵の位置を索敵をしたり、
クエストで必要なものや重要人物の場所を特定することができました。
これがじつに便利だったのですが、
今作はカラスが相棒となり、索敵がかなり大雑把になってしまいました…。
重要な場所のおおまかな位置は表示されますが、その範囲が表示されつづけないので非常にわかりにくい仕様です。
また、敵の索敵は、R3押し込みでエイヴォル自ら索敵するオーディンの目が優秀すぎて、カラスの出番はほぼありません。
せいぜい鍵を見つけるときや、
ストーリー進行時、目的地に近づくと、画面の上部に表示されている目印が消えてしまう仕様(この仕様も不便すぎて意味不明)なので、仕方なくおおまかな場所を確認するためカラスを使うくらいですかね。
それ以外でカラスを使う用途はあまりないかもしれません。
オリジンズではバエクのセヌ、
オデッセイではカサンドラ(アレクシオス)のイカロスと、
鷲たちはまさに彼らの目であり相棒でしたが、
今作のカラスは本当に空気であまり役にもたたず、とても残念に感じました。






・宝探しが面倒くさい
人によっては逆にこの宝探しを楽しいと感じるかもしれませんが、
わたしはあまり楽しめませんでした。
索敵で宝箱がどこにあるか、場所はわかっているのですが、鍵がかかっていたり、荷物がおいてあって入れないようになっていたり…と、
宝箱が目の前にあるのにすんなりと手に入らないようになっています。
慣れてくるとだいたいパターンが掴めるようになってくるのですが、
どうでもいい小さな宝箱までわざわざ隠されていたりするので非常に面倒くさいです。
武器や防具や、装備のランクアップに必要なインゴットが、
とりにくい場所にある…というのは、まあ、レアなものだからアリかなと思います。
でも、どうでもいい素材が入っているような小さな宝箱をわかりにくい場所に隠したり、簡単にとれないようにするのは、正直言って意味がわかりませんでした。
小さな宝箱をとるために10分以上悩んで、やっと取ったらどうでもいい素材…なんてこともザラにあるので、
取れた!ヤッター!という達成感よりも、
こんなショボい宝箱に10分も使ったのかよ…という徒労感のほうが遥かに勝ります。
最初は小さな宝箱も全部取ろうと頑張りましたが、途中からインゴットと装備以外の宝箱はスルーしました。
そのほうが精神安定上よろしいかもしれません。





・サブクエのログが残らず不便
上記でも解説しましたが、今作のサブクエストは非常におもしろいです。
ただただクエストをなぞるだけのお使いにならないように、工夫されています。
ただ、1つだけ問題をあげるとしたら、
サブクエストの依頼人が依頼内容を復唱してくれないうえに、ログも残っていないので、
きちんと話しを聞いていないと、どこでなにをしてどういう条件を満たせばクリアできるのかがわからなくなってしまう
ことです。
たとえば、
「ここから東にある洞窟の前に熊がいる。その熊を倒してきて、倒した証に素材をとってきてくれ」
というクエストがあったとします。
言われたとおり、
東に向かってみたものの、洞窟が見つからず、
あれ?もしかして西だったかな?そもそも洞窟じゃなく森だったかな?

と迷ってしまったとします。
そうなったときに依頼人の場所に戻っても、依頼内容をもう話してくれないわけです。
クエストログにも残っていないし、
カラスでもサブクエストは追跡できません。
つまり、話を聞きながしてしまうと、
もう1回オートセーブからロードしてまた最初から話を訊き直さなければなりません。
確かに、オリジンズやオデッセイは、サブクエストの答えに直接導くような簡単なものばかりで、考える必要もなくつまらないといえばつまらなかったです。
しかし依頼内容がきちんとログに残っているので、どうすれば良いかとてもわかりやすかった…という点においては評価できました。
今作は、サブクエストを自由に自分で考えられるようになった点は評価できますが、
せめて依頼人にクエスト内容を何度でも確認できるような配慮くらいはほしかったです。
宝箱といい、カラスの役に立たない索敵といい、クエストを何度も確認できない謎の仕様といい、
かゆいところに手が届きそうで届いてない。
そういう小さな不満が積み重なっているゲームだなと感じました。







・序盤が異様につまない。
オリジンズとオデッセイは序盤の掴みが非常にうまかったです。
オリジンズは、大切な息子をある結社に殺され、復讐に燃える父親が旅立つ。
オデッセイは、小さな島で傭兵をしていた主人公が、ある殺しの依頼を受ける…その殺害対象は、かつて生き別れた父親だった。
数奇な運命に導かれるように主人公は大海原へと旅立つ。

というふうに旅立つ動機が明確で、この先どうなるんだろう?というワクワク感があるんですよね。
一方、今作は非常に掴みが悪く、
主人公はヴァイキングでノルウェーに住んでいたけれど、偉大な兄を王にするべく新しい土地、イングランドに旅立つ…みたいな、
なんだかパッとしない理由で旅立つことになります。
しかも最初のノルウェーマップが無駄に広いし、雪景色も最初はワクワクしましたが代わり映えがなく、退屈すぎて眠くなってしまうほどでした。
わたしも、いつもならきちんとマップ埋めをしますが、ノルウェー編はマップを埋めるのも苦痛で、メインストーリーをサッサと進めてイングランドに行ってしまいました…。
イングランドマップに行ってからは非常に面白くなるだけに、冒頭のつまらなさとノルウェーマップ埋めに疲弊して挫折してしまう人も出てしまうのでは…と感じました。







・結社の黒幕がシルエットでわかってしまう
イングランドに渡って、主人公は各地で同盟を組んでいくことになるのですが、
その政治の裏に悪の組織「古き結社」が暗躍していることを知ります。
組織の黒幕は誰なんだろうと考えたり、
意外なヤツが幹部だったりするのでワクワクするわけですが、
今作では、メニュー画面から見られる結社の個人データのシルエットで、これ…もしかして〇〇が黒幕なんじゃね?と気付いてしまいます。
このシルエットの仕様、よくOKでましたね。
これは本当にひどいと思いました。
オデッセイでも黒幕はこの人じゃないかなぁと予想はできました。
でも、視覚的な部分からだれが黒幕かわかってしまう仕様ってどうなんだろう…?と違和感を感じました。






【総評】
アサシンクリード ヴァルハラはオープンワールド系のアサクリの中では、一番ストーリーが面白かったように感じました。
また、サブクエストもその場で考えて解決できるものが多く、
行き先をただなぞるだけのようなお使いクエストではなかった点も非常に評価できると思います。
主人公エイヴォルとそれをとりまく人間関係や同盟で結ばれた仲間たちとの絆も、ストーリー上で丁寧に描かれており、没入感がありました。
ただ、やはりどうしても流血表現の規制問題でプレイヤー側に不信感を植え付けてしまった点と、
頻回に起きるバグとエラーは決して擁護できるようなレベルではないと思いました。

本当にストーリーは良い作品なだけに非常にもったいない…。
ただ、これからの不満点はアプデで改善されていくことではあると思うので、
その点にさえ目を瞑ればかなりおもしろいオープンワールドゲームだと思います。
まだプレイしたことがない方も、これを機に、
ぜひ、ヴァイキングとなって名誉ある戦いの日々を楽しんでみてください。

今更YUIの素晴らしさを語る

ども!
ずしおうまるです。
突然ですが、みなさんの甘酸っぱい青春を彩ったアーティストをひとりあげるとしたら誰でしょう?
ちなみに、わたしはYUIを挙げます!
ご存知の方もご存知でない方もいると思いますが、当時、auのcmで話題になった「CHE.R.RY」でYUIを知った人が多かったと思います。
ちなみに、わたしは偶然、竹内結子さんと福山雅治さん主演ドラマ…不機嫌なジーンを見ていて、
その主題歌だった「feel my soul」からYUIを知りました。
この曲がYUIのデビュー曲だったんですが、
はじめて曲を聴いたときは、衝撃でした。
決して歌はうまくない。
でも、なぜでしょうね。
底が知れないような、訴えかけるような、鳩尾に響いてくるようなパワーがあったんですよね。
あの不思議な感覚は後にも先にもYUIだと思います。



*1st アルバムFROM ME TO YOU
デビュー曲feel my soulをはじめ、デビューしたての初々しさが詰まった1枚。
この時からすでに少し闇の片鱗があるw




【CHE.R.RYで爆発的に知名度をあげた】
YUIの代表曲CHE.R.RYは、
爽やかで春らしいメロディーにのせて、
好きな人にメールを打つときのドキドキとワクワクが入り混じったような…恋をしたときの甘酸っぱい感情を歌った歌詞
は、
若者の心を見事に鷲掴みにしました。
当時、はじめて高校生になって、携帯を買ってもらった世代には、特にドンピシャだったと思います。
わたしもCHE.R.RYに胸をズキュンと撃ち抜かれた世代でした。
学校から帰って、そろそろ夕ご飯を食べおわった頃かな…?
今なら大丈夫かな…?とタイミングを見計らって、
メールを打ったときの緊張感…。
返事が待ちどおしい気持ち…。
当時の恋と曲を重ねながらあらためて聴くと、まさに青春そのものをのせた曲でしたね。








【シングル曲の光とアルバム曲の闇】
CHE.R.RYですっかりYUIの可愛らしくも、甘酸っぱい世界観にハマったわたしは、
CHE.R.RYが収録されている2ndアルバムを購入しました。
けれど、このアルバムがまさに衝撃的だったのです。
このアルバムの1曲目の曲。
How Crazy
この曲を聴いたとき、ショックを受けました。
この歌詞の内容は、YUIの心の底からの叫びのように感じたからです。


売れたからって、あの頃からなにも変わってない。
変わりたくない。
尊敬できない人のアドバイスなんて、わたしには必要ない。
わかったように、勝手にわたしのことを話さないでほしい。
わたしは、あなたが思うような純情な人間じゃない。


歌詞の内容をざっとまとめるとこんな感じでした。
甘酸っぱい青春が詰まったようなCHE.R.RYと
は真逆の、
負の感情がたっぷり入ったバケツを、ぜんぶひっくり返して、ぶちまけたような歌詞は衝撃的でした。
シングル曲では、爽やかで透明感のある恋の歌をうたっているのに、
アルバムの中ではドロっとした葛藤だとか、本音が垣間見えるような…今でいう、生きづらさ みたいなものを歌っていて、
そのギャップに衝撃を受けました。
でも、このHow Crazyをきっかけに、ますますYUIを好きになりましたね。
CHE.R.RYがYUIの光の部分だとすれば、
How CrazyはYUIの影の部分。
光の部分だけ歌っていれば、YUIの美しいビジュアルと相まって、安定して人気が出そうなのに、
影の部分も包み隠さず歌いあげるYUIの不器用さに、わたしはすっかりハマっていました。
特にこの2ndアルバムは光と影の部分を行ったりきたりするような、一見まとまってるけど情緒不安なアルバムで、
ホントに良い意味で最高傑作だと思います。







*2ndアルバム CAN'T BUY MY LOVE
代表曲CHE.R.RYのような可愛らしいアルバムをイメージして購入したファンを驚愕させた名盤。
ただ、明るい曲も多いので、
YUIの曲を聴きたい人はまず、このアルバムから入るのがおススメ。








【葛藤や苦しみを歌う】
YUIの曲は、爽やかで温かくホッコリした気持ちになるような曲もあれば、
自分の身を削って、まるで振り絞るように書き殴っているような曲も多いのです。
誰かに言われたこと、感じたこと、傷ついたこと、嬉しかったこと、
決してフィクションでなく、実際に経験したことをそのまま曲にしているような、そこはかとない生々しさがあるのです。
3rd アルバムの中でも特に「Love is all」という曲。
自身が作っていた曲を否定されて、深く傷ついた出来事でもあったのでしょうか。
人に言われたとおりに出来ていたら、こんな苦しみはなかったのに…
叫び出しそうな思いを爆発させていて、
このアルバムのあたりから、自問自答するような、まるで自分に言い聞かせるような曲が増えていきました。
もともとYUIは、夢や希望、自分はこうしたい、こうありたい…という未来のビジョンを歌う曲が多かったです。
でも、1st 2nd アルバムが「まだ見ぬ未来のためにこうありたい…」という曲だとしたら、
3rdアルバムは「周りに流されたくない。流されないために自分はこうあらねばならない…」
という、決意を歌っているように感じました。







*3rdアルバムI LOVED YESTERDAY
Love is allやFind meなど葛藤色が強い曲が印象的。
逆に1曲目のLaugh awayが春風のような爽やかな曲なので、当時そのギャップが怖くもあった。






【出す曲出す曲タイアップだった】
今思えば、YUIの魅力はこの不安定さだったのかもしれません。
彼女自身の美しいビジュアルはもちろん魅力の1つでしたが、
無口でクールな印象なのに、時折はにかむと年相応で可愛らしい。
曲を歌うときは、その綺麗な顔をくしゃっと歪めて、まるで吐き出すかのように歌う…。
とにかくギャップがたまらなかったです。
そして、シングル曲で見せる天真爛漫な部分、
アルバム曲で見せる葛藤や脆さに多くの人が魅了されていきました。
アニメから映画からドラマからCMまで、本当にYUIのシングル曲はなんにでもタイアップがついていました。
YUIなんて知らないよって人も、もしかすると気付いていないだけで、どこかで耳にしていた曲はあったんじゃないかな。
本当に当時のYUIの勢いは凄まじかったです。
でも、売れれば売れるほど、彼女はボロボロに荒んでいったように感じました。
YUIはタイアップに合わせて曲を書ける才能がとにかく、突き抜けていました。
でも、自分が書きたい曲ではなくて、求められる曲を書く大変さは、そうとうなプレッシャーとストレスだったのでは…と思います。
そうして、やっとの思いで書いた曲も、
評価され、批判され、切り捨てられ…。
そういった不信感みたいなものを曲にして、吐き出し始めたのは、この頃だったかもしれませんね。








*4thアルバム Holiday In The Sun
ひと夏の恋を1つのアルバムに集約したような感覚が味わえる。
es.carで江ノ島デートで燃えあがった恋が、ラストのKiss meで一気に冷めてる感じに儚さを感じる。






【病気と活動休止】
あるとき、YUIは自身がパニック障害と診断されたことを公表します。
そのとき、え!?と思った方もいたかもしれませんが、YUIの曲をここまでずっと聴いてきたファンは薄々、ああ…そうかもな…と、納得できる部分はあったと思います。
アルバムを聴いていると、突き抜けて明るい曲と、突き抜けてブチギレてる曲と、
突き抜けて鬱状態の曲が散りばめられていて…大丈夫かな?と思っていた人も多かったと思います。
深く知らないし、会ったこともないのに、
それだけYUIの不器用さと繊細さは曲に表れていたんですよね。
YUIは多くを語らず、曲にして自身の思いを吐き出していました。
自分が書きたい曲と求められている曲のギャップに、
心が耐えきれなくなって、折れるギリギリまで頑張って期待に応えようとしていたのかもしれません。
でも、そうして、ついにYUIは活動休止しました。
やはり、ファンとしては当時ショックでしたが、
それ以上に、感謝の気持ちが大きかった。
YUIの曲に救われたことが何度もあったからです。
イヤホン越しに聞こえる奮い立たせるような曲、慰めるような曲、マジでやってらんねぇよなという曲、
本当に引き出しが多かった。

どこか寂しげでつらそうに歌っているように感じることもありました。
でも、自分の身を削りながら、そうやってYUIは誰かの背中を押してくれていたんだな、と。
きっと今は、もう、誰かのために歌えるような心理状態じゃないんだな。

そう思ったら、YUIの活動休止もストンと受け入れられました。




*5th HOW CRAZY YOUR LOVE
一番かっこいい曲が多いかもしれない。でも、同時にこのあたりは悲しい曲も多くて、聴いていられなかった。







【真夏の流星のようなアーティスト】
ほんとうに怒涛の勢いで曲を出し、
出す曲出す曲、どんどんヒットしていった。
でも、去るときは一瞬でした。
活動休止を発表したときも、人気絶頂の中でのことでした。
YUIに似たような歌手は今でもちょろっと出てきますが、やっぱり彼女の存在感は凄まじかった。
思い出補正と言われたら、それまでなんでしょうけれども、
キラキラ眩しい光の中にいるのに、
どこか暗くて深い闇を抱えているような…

デビュー曲に衝撃を受けて、爆発的に売れてから、少しずつ弱っていって、活動休止までを見届けたファンとしては、
本当に流れ星のように美しい歌手だったと思います。









【若い世代にも、ぜひ聴いてほしい】
おそらく…というか、確実にYUIの曲は、いまの若い世代にも刺さると思います。
代表曲、CHE.R.RYはガラケーで好きな人にメッセージを送る曲ですが、スマホに変わっても甘酸っぱい恋の歌は色あせることはないでしょう。
そして、YUIの吐き捨てるような葛藤は、
悩み多き思春期の若者には共感できる部分があると思います。
そして、いまでいう「生きづらさ」も、YUIは歌いあげていたように感じます。
他人に対する不信感、不安、苦しみ…。
おそろしく不器用で、おそろしく人間臭い。
遠い存在のはずなのにどこか近いように感じる。
だからこそ、多くの人から共感を生んだアーティストだったのかもしれません。











【総括】
How crazyな主観を書いてすみません…
今回書いたことはまさしくYUIの嫌うことですよね…。
勝手に想像して、
憶測でこうだったんじゃない?ああだったんじゃない?
と、話すことは彼女が最も軽蔑していることだろうな…
と。
でも、本当にYUIに影響された世代としては、
いまの若い世代にも聴いてほしい曲がたくさんあるので紹介したい気持ちもあり、
ついつい勝手なことを書いてしまいました。
本当に申し訳ありませんでした。
最後になりますが、YUIは現在、FLOWER FLOWERというバンドで音楽活動をしています。
色あせない透き通るような歌声は健在です。
興味のある方は、こちらもぜひ…。




バンドでしか見られないYUIの一面。めちゃかっこいいですよ。

美容院に行くと顔面に滝汗をかいてしまうヤツの話

ども!
美容院に行くと必ず顔面に滝汗をかいてしまうずしおうまるです。
これ、まじでほんとにつらいです。
わかる人が周りにいないので、そういう方ともしも知り合えたら、握手して抱きしめ合いたいです。
色々調べたけれど、自律神経のほうの問題だったり精神的なものが深く関係しているみたいです。







【いつ頃から?】
小学生〜高校時代はこの症状はなかったと思います。
もちろん夏場に自転車を漕いで美容院に行ったら、汗ばむことはありましたが、季節に関係なく滝汗をかくなんてことはなかったです。
ただ、今思えば昔から人前で話したり、発表のとき極度に緊張してしまうタイプではありました。
この症状を自覚したのは大学時代です。
あの頃はストレスでもあったのかな…理由はわからないのですが、
仲良しの友達や先輩や後輩以外の知らない人(男女関係なく)と話すだけで滝汗をかいてしまうのです。
レジでCDやゲームを予約したり、レストランでご飯を注文したり、就活の面接のときもやばかったです。
とにかく人と話すのがNGでした。
思えばあの頃が一番酷かったかもしれません。
その中でも特に苦痛だったのが美容院で、
まず予約の電話で滝汗、美容院に着いて「予約した〇〇です…」と名乗る時点で滝汗、
どんな髪型にしますか?と相談してるときには絶望、髪を切る頃には「具合でも悪いの?」と心配される始末。

ほんとにつらい…あの絶望感はわかる人にしかわからないと思います。










【ピーク時よりマシにはなったが…】
いまはこれでも幾分かマシになったのか、
病院だとかお店だとかでは滝汗スイッチはほぼ発動しなくなりました。
ごくたまにある程度です(特にお薬とかは飲んでないです)
ただ、美容院だけは未だにどうしてもダメ。
あの環境が体にうけつけないのでしょうね…。
おしゃれな雰囲気と、座ったら逃げられない不安感、へんなポンチョを着せられ、
鏡に映ったブサイクな自分を眺めながら、
素敵な店員さんとおしゃべりしながら髪を切られる…みたいな。

もう、すべての絶望が詰まってるんですよ。
一刻も早くこの拷問が終わることをひたすら願いながら、1時間半〜2時間耐えるっていう。
もうこの滝汗症状とはだいぶ長く付き合っていますが、たぶん、一生治らないと思います。









【治らないなりにあがく】
以前はショッピングモールの中に入っているような美容院に通っていました。
一応、迷惑をかけてしまうから、
毎回、諸事情で滝汗かきます…って、店員さんには説明していました(皆さん、優しく大丈夫ですよ!って言ってくれる…)
でも、美容院に行くたびに苦痛が伴うし、美容師さんにも迷惑をかけてしまうので、
髪が伸びてもついつい先延ばしにしてしまうのです。
そうしてどうしようもなくなった頃、
やっとの思いで美容院に行くと、
以前、施術してくれた美容師さんがいなくなってしまっていて…。
また1から、初対面の美容師さんに、諸事情で滝汗かきますと説明する…

まさに、まどマギのような地獄のループを何度か繰り返した結果、
最近は家の近くにある個人店の美容院に通っています。
個人店なので毎回ほぼ美容師さんと2人きりなんですが、
滝汗をかいても他のお客さんもいないし、従業員さんもいないので少し気が楽です。
事情を説明したら、首にアイシングをまいてくれて、
「美容院で顔に汗掻いちゃう人って、結構いるから大丈夫ですよ」
とにこやかに言ってくれています…。
かといって汗がとまるわけではないけれど、
でもわかってもらえてるだけで少し違いますよね。
これは個人的な意見なので、無理しないほうがいいとはおもいますが、
担当してくれる美容師さんには、堂々と「滝汗をかきます!」と言っておいたほうがいいと思います。
美容師さんだって、一切喋らず、顔面に汗をダラダラかいているお客さんが来たら、心配になるでしょうし、
事前に汗をかきやすい、緊張しやすい人なんだなとわかっていれば、無理に話しかけてきたりせず見守ってくれるでしょう。










【滝汗をかく人は冬より夏のカットがおススメ】
夏場は特に汗をかいて恥ずかしいから行きたくない…って人もいますが、
逆に夏が狙い目だとわたしは思います。
夏場は暑いから、外からお店に来た人はだいたい汗をかいていますし、
たとえクーラーがついていても、店内が冷えすぎないように控えめに温度が設定されているので、
滝汗をかいても「めっちゃ暑がりなんだろうな…」くらいにしか思いません。
逆に冬場は「寒いのに、なんでこの人滝汗かいてるの?」と思われてしまいます。
さらに、暖房や厚着が思わぬ敵になります。
店内が暖房で暖かくなっているうえに、
自分自信も寒いから…とセーターやタートルネックを着ていたりするともうアウトです。
さようなら、平穏。絶望よ、こんにちは。
…と、このような長年の研究の結果、
顔面滝汗のプロのわたしからすると、冬のカットより夏のカットを推してます。









【滝汗仲間はけっこういるらしい】
美容院に行くことは、
普通の人ならば、さっぱりして気持ちよくなって、心機一転できるステキな場なのに、
なぜ我々だけ、こんなに毎回憂鬱な気持ちになりながら行かなければならないんでしょうかね?
自分で汗をコントロールできないから、美容師さんに毎回心の中で何度も何度も謝っています。
ただ、わたしのように苦しい思いをしている人もいるようで、
ネットで調べたらおなじような症状で、
悩んでいるという方がたくさんいらっしゃって、少し気持ちが楽になりました。
顔面だけでなく人によっては、
手や背中とか頭皮?から汗が滴り落ちて大変って人もいるみたいです。
つらいですね。ホントに気持ちがよくわかります。








【汗なんて…そう思えたら】
このつらさはある意味経験者じゃないと理解できないかもしれません。
「汗くらいで…大したことないよ、それがなに?」
と思える人がホントに羨ましいです。
そういうふうに、思えてたら滝汗なんてかかないんだろうなぁ…。
わたしは今現在は美容院で滝汗スイッチが発動しますが、
もっとひどい人は、
美容院に限らず色々なところで滝汗スイッチが発動するんですよ。
大事な会議のとき、面接のとき、レジに並んでいるとき、ご飯を注文するとき、
病院で先生に診察してもらっているとき、
電車の中にいるとき、気になる人と2人きりでいるとき…。

人前でこんなに汗をかいてしまって…
変だと思われたらどうしよう…と思えば思うほど、汗がブワッと出てきちゃうんですよね。







【仲間がいるよ…!!】
こんなに滝汗がでるなんて
自分はへんなやつなんじゃないかと悩んじゃう人もいると思います。
でも、たぶん、我々は人より少しだけ心が繊細なんだと思います。
汗をかいているとき、
へんに思われたらどうしよう
汗臭かったらどうしよう
心配かけたらどうしよう

そんなことが頭の中をぐるぐると駆け巡って余計に汗がでちゃうんです。
人の目が気になったり、迷惑かけちゃったら嫌だな…って、
人を不快にさせたらどうしようってことばかり考えてしまう。
たぶんホントに人一倍、心が繊細なんだと思います。
もしかすると…自律神経が人よりぶっ壊れてるのかもしれません。
だけど、おなじようなことで悩んでいる仲間は世界中にたくさんいます。
今日も世界中のどこかに、美容院で滝汗をかいた人がいる。
そう考えたら、不思議と少しだけ勇気がわいてきませんか?





今までずっと、
このことを掘り下げて書こうか悩んでいましたが…。
いつも迷って書き損ねて数年がたちました。
でも、こんな病める時代だからこそ、書きたくなったのかな。
美容院嫌いの滝汗をかいちゃうみんな…!
ひとりぼっちじゃないよ!
仲間がいるよ!!!

天穂のサクナヒメをプレイしてみて正直な感想

ども!
ずしおうまるです。
みなさんは、最近ツイッターで話題になっているマイナーゲーム…
天穂のサクナヒメというゲームをご存知でしょうか。
2020年11月12日にPS4、PC、ニンテンドースイッチで発売されたばかりのゲームなのですが、
ガチの米作りゲーということで話題になり、
一定の層から謎の人気を呼び、いまじわじわと売れてきているゲームです。
パッケージ版は現在、売り切れ続出で、
「令和の米騒動」なんて言われています。
そんな米作りゲーをプレイしたうえで、天穂のサクナヒメの正直な感想を書いてみました、
ちなみにわたしはニンテンドースイッチ版を購入しました。









【おおまかなあらすじ】
主人公 サクナヒメは武神の父と豊穣の神の母をもつ、優秀な神。
しかし、根っからの怠け者で、偉大な父と母が残した遺産を食い潰しながら、
神界でぐうたらな生活を送っていました。
そんなある日、サクヤヒメは神界に迷い込んだ人間たちを都に侵入させるという失態を犯したあげく、
主神カムヒツキに奉納するはずであった米や酒を全てダメにしてしまいます。
罰としてサクナ姫は、鬼が巣食うヒノエ島…通称鬼島を調査するように命じられました。
サクナ姫の自給自足生活がいま…はじまる!








【どんなゲーム?】
基本的には横スクロール型のアクションゲームです。
左右にキャラクターを動かしながら、現れた敵を倒しつつゴールに向かっていくシンプルなゲームです。
昔懐かしいマリオ、朧村正、オーディンスフィア レイヴスラシル に近い感じ。
ただ、それらと少し違うのは、横スクロールアクションゲームの合間に、米作りがあったり、
敵が落とした食材を集めて(食材は腐ったりする)料理を作りお腹を満たしたり、
石のオブジェクトからとれる鉱石で農具を作ったり、
人間からの頼まれごとを神として解決してあげたり…と、
横スクロールアクションゲームでありながら、スローライフ系のゲームに近い要素もあります。






【米は力だ!】
このゲームがガチの米作りゲーといわれる所以はその成長システムにあります。
主人公サクナヒメは武神でありつつ豊穣神でもあります。
より良い米を作れば作るほど強くなる…
つまり言い方を変えれば、稲を育ててより良い米を収穫しないと強くなれないのです。
そしてこの米作りが実に本格的です。
春から夏にかけて、
畑を耕し石ころを取り除き、厠からとった糞尿で肥料を作り、育てた苗を植え、水を入れ、雑草を抜いて手入れをしてやりつつ、
様子を見て水を抜いて土を乾かし、再び田んぼに水を入れる。
秋になり、収穫したら、稲を天日干しで乾かして、脱穀し、籾摺りをしたら、新米の完成。

新米の出来によってサクナヒメの成長具合が変化していきます。
この一連の流れが実に丁寧で、米作りの手間が程よく描かれています。
とれた新米は人間たちと一緒においしく食します。
ただし、米が不作だと、米だけで冬を越すのは難しいため、狩りに出て食材を調達することも並行してやっていく感じです。
そうして、また春になったら田植えをするのです。






【面白いのか?】
個人的には好きです。面白いと感じました。
ただ、SNSでも軒並み評判は高いですがそれだけを鵜呑みにしてはいけないかなぁ…と。
妙にリアルな田植え作業と、米を作り強くなるというシュールさがウケていることと、
現在パッケージ版が品薄状態とのことで、そのことが話題性に火をつけている感があります。
口コミで広まり、少し過大評価気味になっているかな…?
実際、肝心のゲーム性の部分だけ切り取ると、
人を選ぶゲームだと思います。
決して万人ウケするようなゲームではなく、
どちらかというとマイナーゲームの部類に入ると思います。
そもそも敵を倒すことで強くなったりするRPGだとか、
自分自身のプレイスキルをあげてうまくなっていくアクションゲームとはまったく毛色が違うゲーム
です。
米作りをしないと強くなれない…という時点で、合わない人はまったく合わないと思います。
逆に、コツコツと作物を育てたり、成長する過程が好きだったり、過ぎていく日々や季節を楽しみたい、という、スローライフのようなゲームが好きな人はかなりハマるゲームだと思います。
ゲームを始めた瞬間、めっちゃおもしろい!と感じるようなゲームではなく、
神も人も米も、日々、少しずつ成長していく喜びを噛みしめる…いわゆるスルメゲーの部類に入るゲームだと思います。








【良かった点】
まだ序盤を遊んだところなので、参考になるかはわかりませんが、個人的に面白いな、良かったなと思った部分を書いていきます。




・お米や食べ物に感謝したくなる
自分の知らない世界、知らないジャンルを知ると心踊るもので、
米作りの行程をゲームの中で自然と知ることができる…まさに新感覚のゲームだと思いました。
最初はこんな面倒なことをやるの?と思いましたが、徐々に収穫の時期が楽しみになってきます。
毎日、稲と畑の状態をチェックしつつ、肥料をまいて、草むしりをして…
序盤はとくに食料が充実していないので、お米のありがたみが身にしみます。
生きとし生けるものに感謝をしながら腹を満たす。
まさに米ゲーですね。







・狩りが楽しい
米だけではとてもじゃないですがお腹いっぱいにはならないので、狩りもします。
狩りは前述のほうでも話した横スクロールアクションゲームです。
ウサギやイノシシを狩って肉を集めたり、
木材や石材をあつめて農具を作ります。
アクションの難易度自体はそれほど難しくはないとおもいますが、あまりアクションゲームが好きではなかったり、慣れていない人にはやや歯ごたえのある難易度かもしれません。
ただ、難易度はメニュー画面の設定からいつでも変更できますし、
標準or低 から選べるので、アクションが苦手な方も安心して遊べます。
ちなみに、とれた食材は仲間の人間にもっていくと料理してくれて、夕飯におかずとして並びます。
みんなで囲炉裏を囲んで同じ釜の飯を食う瞬間は、たまりません。








・キャラクターが可愛い
サクナヒメを始めとする、人間たちのキャラクターが愛らしいです。
サクナヒメはワガママで泣き虫で子どもっぽいですが、ぶつくさと文句を言いながらも、
人間たちのために狩りにでたり、米作りをしたり…人の子の為に、神として働き成長していきます。
サクナヒメを支える人間たちも、料理を作ってくれたり、田植えの指導をしたり、農具や織物を作ってくれたり…と徐々にサクナヒメに力を貸してくれるようになります。
人と神の持ちつ持たれつの関係性が良い雰囲気をだしています。
後半もっともっと仲良くなって、ヒノエ島でみんなで豊かに生活しつつ、
やがて鬼がヒノエ島に巣食う理由を突き止められるのかな…?
今から楽しみです。






・味わい深い世界観
ガチの米作りゲーなので当然といえば当然ですが、世界観は和風テイストです。
でも、神と人の子が鬼の巣食う無人島で米作りしながら共同生活!なんて、斬新な世界観ですよね。
神への信仰についての考え方も人それぞれ違っておもしろい。
みんなで夕食を囲んだときに、
ヒノエ島に来る以前は、肉を食べないという宗教を信仰をしていた男が、動物の肉を食べることをためらうのです。
でも、自分より小さな子どもに「肉を食べないなんて理由を作るのは人間だけさ」と諭されるシーンが印象深かったです。
人間以外の生物は自分が生きるためならば、迷わず食べる。
何らかしらの理由をつけて食べない…というのは人間だけ。

でも逆に言えば、それは人間が理性的であることの裏返しであり、だから神さまは動物の上に人間を作った…とも考えられる。
なるほど…と思いましたね。
こういった独特の世界観も楽しい。
夕食時はこういう一風変わったやりとりも楽しめるのもポイントですね。
もちろん、会話スキップも可能です。







【悪い点】
まだまだ最序盤なので、参考になるかはわかりませんが、微妙だなと思った点をいくつかあげたいと思います。




・文字があまりにも小さすぎる
とにかく文字が小さい!w
とても見にくいです…設定から大きくできないか試しましたが無理なようです。
ニンテンドースイッチの据え置きモードやPS4で遊んでいる方は、かなり気になるかもしれません。
わたしはあまりにも見にくくて、スイッチ版の携帯モードで遊んでいます。







・視点や操作性にやや難あり
特に田植え、ダッシュの時に違和感を感じました。
田植えのとき苗を綺麗にならべたいのですが、サクナ姫があらぬ方向を向いてしまったり、逆方向に植えてしまったり、とにかく植えづらい。
リアルさを追求して後ろに下がることしかできないのも相まって、微調整が難しくまっすぐ植えたいのに曲がってしまうこともしばしば。
一応、サクナヒメが成長すればマス目が表示されるようになり、このマス目を参考にして植えてね!という製作者側の意図は感じますが。
もしかするとサクナヒメの成長、もしくは自分が慣れればまっすぐ綺麗に植えられるようになるのかもしれませんが、序盤の時点では田植えが最難関かもw
視点変更や操作性の部分でやや難ありのように感じました。
ダッシュについてもLスティックを素早く二度押しでダッシュなのですが、とにかくダッシュしにくい。
スティック押し込みのほうがまだやりやすかったかも…。
そして残念なことに、やっぱりキーコーティングでは変更できないみたいです。
ただ、十字キー2回入力でもダッシュ可能なので、もしLスティックでキャラクターを動かしにくいと感じた場合は、十字キーで動かしたほうが遊びやすいかもしれません。
一番いいのはダッシュしないことかも…。







・作業ゲー感が強い
これについては、スローライフゲーやコツコツゲーにありがちなことではありますが、
最初は楽しいのですがルーチンがある程度決まってくると作業感が増していくのは至極当然とも言えます。
米が作れないと強くなれないゲームなので、米作りをサボって先へどんどん進むことはできません。
米を作り収穫を待ちながら、素材や食材や肥料あつめを並行していくことになるので、
必然的に同じステージを周回しなければなりません。
周回ゲーが好きな人は楽しめるかもしれませんが、同じことの繰り返しが苦手な人は微妙だと感じる可能性大です。
米作り以外はゲームとして特筆する部分はなく、
つまらない、退屈だと感じてしまう方もいるゲームだと思います。







【総評】
スローライフゲームや横スクロールアクションゲームが好きな人にはオススメできます。
米作りをすればするほど強くなるなんて、あまりにも新感覚で斬新なシステムですね。
ゲーム好きな方も新しいゲーム体験ということで遊んでみるのはいかがでしょうか。
ただし、万人が楽しめるようなゲームではないということを、口を酸っぱくして言っておきます。
米作りはハッキリ言って最初は新鮮味がありますが、時間がたつにつれだんだん面倒になる可能性が高いです。
購入前にきちんと下調べしてから買うことをオススメします。






と、色々書きましたが、わたしはこののんびりした雰囲気が好きです。
お米と命に感謝したくなる、人を撃ち倒すゲームよりはるかに教育にもよろしいゲームかもしれませんw
豊穣の神様。農家のおじいちゃんおばあちゃん。
いつも、おいしいお米をありがとう。

ドラクエ5は名作、ドラクエ7は駄作という風潮なのか?

ども!
Zushiであります。
今回はドラクエ5は名作。ドラクエ7は駄作。
と言われてしまう風潮について考えていこうと思います。
ちなみにわたしはドラクエ5とドラクエ7はプレイ済みです。
そしてわたしは、ドラクエ5派でもなくドラクエ7派でもなく、
ドラクエ4派の人間なので、
中立的な立場から語っていけたらなと思います。
ドラクエ5やドラクエ7のファンの皆様には不快な表現もあるかもしれませんが、
いちシリーズファンの戯言として大目に見ていただければ幸い
です。








【ドラクエ5はなぜ人気があるのか?】
これはドラクエ5の主人公が歴代主人公の中で、もっともドラマチックな冒険をしたからだと考えられます。
歴代主人公の中で最も悲惨な目にあい、
けれども、人生を共にできる伴侶を見つけ、
最後は親子でラスボスに挑む…
という、ドラクエ5はとにかくドラマ性のある内容なんですよね。
日本人の性質なのか…それとも人間の性質なのかはわかりませんが、
ゲームや映画などの、エンタメって主人公が不幸な目に合えばあうほど、不思議と同情して感情移入しやすくなるものです。
そして散々、悲惨な目にあった主人公が幸せになると、不幸な時に感情移入したぶん、たとえようのない感動が味わえるのです。
ドラクエ5には、不幸幸福不幸幸福と、
どん底と幸せな瞬間が交互にやってくるので、プレイヤーを飽きさせないままラストまで引っ張っていけるのです。
そしてそういったゲームは、とにかく記憶にも残りやすい。
たとえば「ドラクエ5ってどんなゲーム?」と尋ねられたら、
親子三代にわたって悪と戦ったゲームで、
悲惨な状況から幸せをつかみ運命の人と結婚し、自分の息子たちと一緒に世界を救う感動の名作!

とパッと答えやすい。
ドラクエ5を語る上で必要な三大キーワードは、
父の死、結婚、息子(娘)
であり、この3つのキーワードが頭にインプットされているだけで、物語の大筋を語れてしまうのです。
ドラクエ5は適度にドラマ性がありつつ、記憶に残りやすい王道の物語だからこそ、名作にあげられやすい性質をもっているのだと思います。








【ドラクエ7はなぜパッとしないのか?】
では逆に「ドラクエ7はどんなゲーム?」と尋ねられたとき、すぐに答えられるでしょうか?
好きな人は瞬時に答えられるかもしれませんが、シリーズファンでも、えーと…と言葉に詰まってしまうかもしれません。
もしかすると、主人公の親友が永久離脱して、仲間の女の子はツンデレで…とストーリーとあまり関係のない部分のほうが印象深いかもしれません。
なぜならドラクエ7は、ドラクエ5のように1人の男の人生の軌跡を描いたゲームではなく、
短編集のようなゲームだからです。
色々な世界を見て回り、時には理不尽なことがあったり、善悪で片付けられないようなことがあったり…
島ごとに1つの短編があってそれに主人公が介入していくような感覚なので、記憶に少し残りづらいのです。
ドラクエ5は主人公の人生の物語…
ドラクエ7は散りばめられた短編集に主人公が介入していく物語…
という点も、主人公に感情移入できずドラクエ7の印象を薄くしてしまう原因なのかもしれません。








【ドラクエ7は駄作なのか?】
ドラクエ7は間違いなく名作です。
個人的には、他のナンバリングタイトルにも引けを取らないと思います。
ドラクエ7は特に他シリーズよりも、
人間の醜さ、汚さ、心の弱さを緻密に描いていて、
心にグサっと刺さるような台詞やイベントも多数あります。

大人にぜひ遊んでもらいたいナンバリングタイトルです。
ただ、子どもがドラクエ7を遊んだ場合、
主人公が頑張ったのに、良い結果にならないことも当たり前にあるので、
ドラクエ7の暗く、重たいストーリーに耐えられず投げてしまう場合もあるかもしれません。
子ども向けではなく、わりと大人向けの作品で、
決して王道ではないですが、駄作ではない。
隠れた名作の部類に入る
のかなぁと思います。







【ドラクエ7はキーファが全てを攫っていった】
ドラクエ7のストーリーがあまり深く残らない(もちろん印象深いストーリーもあるが)理由の1つに、キーファという存在があるのかなと思います。
キーファは、主人公の親友であり、はじめて仲間になるキャラクターであり、
主人公が旅立つ理由を作った最重要人物でありながら、途中で永久離脱してしまう
のです。
ドラクエシリーズのほとんどの仲間たちは、主人公の旅に最後まで付き合ってくれます。
ラスボスに因縁のあるキャラはもちろん、直接的に因縁はなくとも、世界の為に…ひいては主人公の為に…1人の友人としてついてきてくれます。
ドラクエ7のキーファは、
自分から主人公を冒険に誘っておいて、
旅先で知り合った女の子に一目惚れをして、友との冒険を捨て、故郷を捨て、父と妹を捨て、二度と帰って来ることはありません。

ドラクエ7のストーリー以上にこの永久離脱がショックで、そちらのほうが記憶に焼き付いてる方も多くいることでしょう。
ただ、今にして思えば、
これもドラクエ7だからこそ出来たことなのかなと思います。
ある意味キーファは人間臭いのです。
自分の決めたことに真っ直ぐで、
手に入れたいもののためなら、たとえ大切なものを失うことも厭わない覚悟があった。
プレイヤーからしたら自分勝手でワガママだと映るかもしれませんが、それもまた人間の闇の部分でもあり、光の部分でもある。

ただ、良くも悪くもドラクエ7=キーファというイメージを作ってしまったのは残念だったかもしれません。
けれども、キーファはドラクエ7でしか描けないキャラクターだったとも言えるでしょう。







【運命に翻弄されるドラクエ5、好奇心から始まるドラクエ7】
ドラクエ5の主人公はとにかく運命に翻弄されるのです。
母親を魔物に攫われ、父と共に母親を探す旅に出るも、父親は殺され、
その後、魔物に奴隷にされ数年を無駄にするものの、
天空人の血を引く花嫁と結婚し、
授かった息子は勇者として生まれてくる…
とにかく壮絶であり運命に振り回される人生です。
ドラクエ5の主人公は、幼い頃から父親とともに母親を探す過酷な旅をしていて、同年代の子供たちとは、まるっきり違う運命の中にいます。
このようにドラクエシリーズの主人公は、
最初から魔王を倒すという宿命を背負っていたり、
ラスボスと何らかしらの因縁があって旅に出たりと、
旅立つ理由が明確なことが多い
のです。
一方、ドラクエ7はシリーズでも珍しく、
旅に出る目的に明確な理由はなく、
本当にただの純粋な好奇心から旅立つ
のです。
ストーリーが進むに連れ、世界の秘密に触れ、全容が明らかになっていくのですが、
ドラクエ7の主人公は、旅立つ動機が他のシリーズ主人公に比べてやや薄いのかなと思います。







【キャラクターデザインの一新】
ドラクエシリーズのキャラデザインは鳥山明先生が手がけているということは、あまりにも有名な話ですが、
1〜3あたりまではドラゴンボール初期の絵柄でしたが、
4〜6はドラゴンボール全盛期に近い絵柄のキャラクターデザインでした。
そのため、当然ながらドラクエの主人公もドラゴンボールと同様に、筋骨隆々で端正な顔立ちをしており、見るからに強そうでした。
しかし、ドラクエ7からキャラクターデザインが一新され、
キャラクターの頭身がデフォルメされてしまいました。

ドラクエ7の主人公は、幼い顔立ちで体もヒョロっとしていて、あまり強そうには見えません。
一応ああ見えてドラクエ7の主人公は16歳です。
(ちなみにドラクエ11の主人公も16歳。ドラクエ6の主人公が1つ上の17歳)
キャラクターデザインについては、鳥山明さんの絵柄の変化だとか、制作側があえてそういったデザインにした可能性もあるので、仕方がない部分ではあると思いますが、
賛否がわかれるデザインであるのは間違いないかな…と。
特にドラクエ4〜6のカッコいい主人公の後ですから期待も大きかったぶん、落胆も大きかったのではないでしょうか。
ドラクエ7はキャラクターデザイン的にも、他シリーズに比べて不遇な部分があるのかなと感じました。







【ドラクエ7は長い】
他のシリーズはだいたい冒険に出る!と決まったら、はじめて外の世界に飛び出してスライムを倒すまでのスパンが短く、すぐに目的に向かって動き出せます。
でも、ドラクエ7はまず、はじめて倒すことになるスライムが登場するまでが長い(3DS版ではありがたいことに緩和された)
旅をする目的が明確になるまでが長い。
1つ1つの島の短編のような物語が長い。
というか、重く、業が深い物語が多いので、長く感じて疲れてしまうのかもしれません。
他のナンバリングタイトルのようにやることが決まったらそこに向かって一直線…というより、
ドラクエ7はなんのためにこれやってるんだっけ…?となりがちなのも、評価を下げてしまう理由なのかもしれません。








【総括】
あたかもドラクエ7を酷評してるみたいに書いてしまいましたが、
ドラクエ7は間違いなく他のナンバリングタイトルと同様に名作だと思います(むしろドラクエ5がやや過大評価されすぎ?)
ただし、ドラクエ5のように、誰もが夢中になり記憶に残るような万人にウケする内容ではなく、人を選ぶ内容であるのは間違いありません。
やたらとながい冒頭、
微妙なキャラデザ、
暗く、重いテーマが各地に散りばめられ、
親友は永久に離脱…

買ったものの最後までプレイ出来なかった層が一定数いて、駄作というレッテルを貼られてしまった不遇な作品かなと思います。
(もちろんクリアしたうえで駄作と思った方もいると思いますが…)
けれど、子どもの頃クリアできなくとも、良さが理解できなくとも、
今遊んでみたら楽しい…なんてこともあるかもしれません。
ドラクエ7は大人になればなるほど味わい深いストーリーがあって、
胸に突き刺さること間違いなしです。
3DS版やiOSならば気軽に遊べるので、プレイしたことがない方もぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。






結論をいうと、
ドラクエ5はドラクエを代表するドラマチックで万人に愛される名作、
ドラクエ7は決して陽の目を浴びることはないが知る人ぞ知る名作、
という風にわたしは解釈しました。
そして、最後に言っておきますが、
ドラクエシリーズに駄作も一番もないのです。
人によって思い出深いナンバリングタイトルは違うし、一番好きな物語は違うのです。

それぞれのシリーズの良さを知ってこそ、ドラクエファンと言えるのではないでしょうか。
と、綺麗にまとまったところで、お後がよろしいようで…。